番外編(川島雄三作品) NEW 2014.2.21
『わが町』 川島雄三監督
1956年  日活

NEW 2018.4.8 画面写真追加


川島映画の傑作の1本『わが町』。織田作之助原作の大阪ものです。
当時の大阪市内のロケーションが多用されていますが、中心となるのは織田作之助が生まれ育った、
現在の地下鉄で「谷町六丁目」〜「谷町九丁目」や天王寺区の界隈です。
『わが町』はレンタルDVDもあるので実際の映像と比較してみてください。 


主人公の他吉(辰巳柳太郎)の孫・君枝(南田洋子)と近所の次郎(三橋達也)の少女、少年時代の子役が登場する谷町六丁目にある坂。
新聞配達をしている次郎の姿。左の家の石垣は映画とほとんど変わらない。

 


上の坂の先にある石段の坂(観音坂)。泣いている君枝をなぐさめる次郎のシーンに登場。




他吉と友人の落語家・団治(殿山泰司)がお祭りの鎧を着て歩くシーンに登場する「生国魂神社」北門とその下の坂道。
石垣は映画とほとんど変わっていない。




他吉が客と喧嘩して、客を人力車から降ろしてしまうシーンに登場する銭湯「大正湯」(現在も営業)とその前の道。
場所は天王寺区松ヶ鼻町の路地。
家並みは新しくなっているが、この道は映画の雰囲気をそのまま伝えている。映画では隣は「理髪店」になっている。
マンホールや電信柱の位置も一緒。


町内マラソン大会で他吉と新太郎(大坂志郎)が駆け上がる路地の階段。場所は上記の大正湯のすぐ隣の路地。
この階段が残っているのには驚かされた。
下の写真は階段上から見たアングル。映画とほぼ同じで、手すりの形もほとんどそのまま。



ラストシーンに登場するプラネタリウムのあった大坂市立電気科学館の跡。場所は四ツ橋交差点。
老朽化により1989年に閉館され、現在はホテルになっている。外観は電気科学館のイメージを残しているらしい。


 


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